公共の場で、10年前と立場逆転した話。
元々親の用事にほいほいついてくるタイプではなかったけれど、中学生になるとより一緒に出掛ける機会が減った。
どうしても同行する用事があり、渋々電車で出かけたある日。
商業施設で私があることを思い出し、思わず「あ!」と大きめの声を挙げた後、通常の大きさの声で「パパに○○っていうの忘れたね」と伝えたら、「なんでいちいち大きな声を出すの?静かにしてよ」と言われてしまった。
『電車の中では小さい声で話そうね』と小さかった息子に語り掛けた10年前とすっかり立場逆転だ。
そんな彼の声はいまや低くてボソボソと小さくて何を言っているかよく聞こえない。それを言うと「ママの耳が悪いと思う」と言われてしまった。
「おばさんだからかな」と返した後、ふと、そういえば、私も確か20歳くらいのとき、電車のなかで話す母親に対して「声が大きい」と思ったことがあるのを思い出した。
中学生男子のボソボソ声が聞こえなくなるのは年齢的なものだろうか。
老化というより、ジェネレーション周波数ギャップ(造語)のようなものじゃないかなと勝手納得している。